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エゴというものは、常に不安を抱えています。
000からのお話でお伝えした通り、エゴというのは、限られた小さな存在であり、常にすべてが不完全な世界しか見ることができないので、いつも何かしらの不安を抱えているのです。
その不安は、
- 表面に現れている、自覚できるものである場合もあれば
- さまざまな思考の陰に隠れて、表面には見えていない場合もありますが
どちらにしても、そこにエゴが存在している限り、不安も必ず存在しています。
つまり、エゴはいつも怖いのです。
いつも怖がっているエゴにとって、自分で「怖いもの」を持っているなどということは、とても絶えられません。
だから、「自分ではないもの」に、その怖いものを渡してしまいたいのです。
外側に問題を作って、その怖いものをその問題に押し付け、
「その問題のせいで私は怖いのだ」
と言いたい、それがエゴというものなのです。
これがどういうことか、おわかりいただけるでしょうか?
あなたが、間違って自分を「この世界の中にいる行為者=エゴ」だと思い込んでしまうと、あなたは常に、自分の周りに「怖い原因」を作り続けることになってしまうのです。
「怖い原因」というのは、直接的に「怖い」と認識するような、わかりやすいものもありますが、むしろ、その大部分は、陰に隠れたもっとわかりにくいものです。
例えば、
「引き寄せたい願望がある」=「引き寄せによって埋め合わせなければならない不足がある」
ということもまた、
「もしこの願望を引き寄せられなかったらどうしよう」
という不安を、その中に含んでいます。
つまり、今、あなたに引き寄せたい願望があるのは、あなたが自分をエゴだと間違ってしまっているからなのです。
そして、エゴは外側に問題を必要としているのですから、あなたが自分をエゴだと信じ切っている限り、いつまでもずっと、
「引き寄せたい願望」=「引き寄せによって埋め合わせなければいけない不足」
も存在し続けることになります。
それは平たく言えば、
「いつまでたっても、引き寄せられない」
ということです。
自分をエゴだと間違って思い込むことがなくなれば、「引き寄せたい願望」というもの自体が、自然となくなっていきます。
引き寄せたい願望がなくなるというのは、
「それを望まなくなる」
ということではなく、
「何も望む必要がなくなる」
ということです。
エゴのいない世界では、すべてが完璧に流れているのですから、あえて「望む」とか「引き寄せる」などということを考えなくても、必要なものすべて、自然とあなたの元に流れ込んでくるのです。
本当の真理を知ってしまえば、
「わざわざ、『引き寄せによって埋め合わせるべき不足』などという幻想を作り出すエゴをそこに存在させておいてから、引き寄せに奮闘する」
などというのは、不毛な遊びのようなものだということが、おわかりいただけるのではないでしょうか。
そんなおかしな遊びはもう十分です。
遊びに満足したら、あなたの本来の居場所である、至福と平安の世界に戻ってきてください。
ここでお話ししたことのすべては、あなたの空想の物語です。
もし望まないならば、いつでもそこから出てきてください。
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