澄み切った静かな水面に映る月を歪ませてしまう唯一の原因は、「水面を触る」ということだけだとお話ししました。
触るのをやめれば、水面は何もしなくても、勝手に静まっていきます。
では、「触らない」とは、具体的にどういうことでしょうか?
例えば、すぐに人に指図をしてしまうという人がいたとします。
「指図をする」とは、完璧な世界で起きている完璧な出来事に対して、
「それは完璧ではない、もっとこうするべきだ」
と言って、それを変えようとすることですから、これは紛れもなく「水面に触る」ことです。
その人は、ここでお伝えしている真理を知って、
「それならば、もう触らずにいられるようになりたい。人に指図してしまう癖をやめたい」
と思いました。
でも、気がつけばまたすぐに、人に指図をしてしまっています。
お伝えしてきた通り、真理を知ったからといって、すぐに世界が変わったりはしません。
揺らいでいる水面は、徐々に静まっていくものです。
最初のうちは、今までと何も変わらない世界が現れます。
では、「また指図をしてしまっている」ということに気がついたら、どうすればいいのでしょうか?
この世界は、完全な自動運転で動いています。
現れることになっている思考がただ現れ、それに対して、現れることになっている反応がただ現れます。
その人に、どんな思考が現れるのかは、その人のコントロール下にはありません。
そして、そのやってきた思考に対してどう反応するのかも、その人のコントロール下にはありません。
「人に指図をする」
という出来事は、ただ起こることになっているとおりに自然と起こったのであって、
「その人が間違った選択をしたから起こった」
のではありません。
それはただ起こったのです。
「その人が、触らないでいるという選択に失敗したせいで起こった」
のではありません。
それはただ起こったのです。
つまり、それを防ぐことは誰にもできなかったのです。
起こることになっていることは、起こるしかありません。
それは「仕方ない」のです。
「自分のせいでそれが起こってしまったのではない。それは起こるしかなかったのだ」
と知って、
「それなら仕方ない」
と、そのままにしておくこと。
これが「触らない」です。
たとえば、指図するという出来事が起こった後、すぐに「触らない」というところに行きつけなかったとしましょう。
- 「触らないでいようと思ったのに、また触ってしまっている。これではダメだ」
- 「どうして、いつも同じことを繰り返してしまうんだろう」
- 「どうすれば触らないでいられるようになるのか?」
- 「もっと効率的に実践できる方法はないのか?」
- ・・・・・
などと、思考の連鎖が続いていったとします。
ですが、その思考の連鎖もまた、
「ただ起こることになっているとおりに起こった」
のであって、誰のコントロール下にもありません。
- その連鎖がどこまで続いても
- 仮にその後ずっとそのことを考え続けて、一日中その連鎖が続いたとしても
それはただ起こったのであって、誰にも防ぐことはできなかったので、「仕方ない」のです。
そのことに気づいた瞬間、
「そうか。それは仕方ないのか」
と理解して、そのままにしておくこと。
それが、「触らない」です。
これは、「諦める」というのとは違います。
ただ「触らない」だけです。
諦めて現状で我慢しなさいと言っているのではなく、「触らずにいることで」徐々に世界の本当の姿が見えてくるのです。
この世界は完全な自動運転なのであり、すべてはそれ自体で自動的に起こっているのですから、本当は、誰にも選択肢などありません。
- 触るのも
- 触らないのも
ただ自動で起きているだけです。
ですが、あなたは今はまだ、夢の世界の中にいるので、
「あなたに選択肢があるとしたら」
と考えてみましょう。
どんなときも、あなたが選ぶことのできる選択肢は、
「触るか、触らないか」
ただそれだけです。
どんなに触り続けることが続いたとしても、それはすべて、自動的に起こっています。
そしてそれは、「完璧に」起こっています。
それは、
「あなたが気がつくために必要だから」
起こっているのです。
だから、気づいたその瞬間、「触らない」を選ぶこと。
それがあなたにできる、唯一の最善です。
たとえ、それが好ましくない出来事に見えたとしても、そこにある選択肢は常に、
「触るか、触らないか」
それだけです。
- 「気に入らない」といってまた触れば、水面はさらに波立ちます
- 「仕方ない」と理解して、それ以上触るのをやめれば、水面は勝手に静まっていきます
目の前に見えている出来事がどのようなことに見えようと、気づいたその瞬間、ただ「触らない」を選び続けてください。
どんな時でも、それが、あなたにできる最善です。
今日も、ClearでCalmな世界を、ただ静かに見ていてください。
– Clear –




