〈私〉が入り込んだ世界とは、例えるなら、
「トースターがトーストを焼く」
世界です。
- 「トースターで」焼くのではなく
- 「トースターが」焼く
トースター自身が、
「自分がトーストを焼いているのだ」
という意識を持っている世界、ということです。
扇風機は、
「自分が風を送って、部屋を涼しくしているのだ」
と思っています。
そして、
「より冷たい風を送り、さらには冬にも活躍できるエアコン」
と自分を比べ、悔しがったり、嫉妬したりしています。
そして、
「自分もエアコンのように、一年中活躍できる、すごい存在になりたい」
という切実な願望を抱き、その実現のために日々努力をしています。
こんなお話は全くのナンセンスであることは、誰でもわかります。
ですが、誰も、
「自分がまったく同じことをしている」
ということに、気がついていないのです。
この世界で動いているのは、ただそれ自体で自動的に、完璧に動く、意識の中のイメージだけです。
そこには、
「自分で何かをしている誰か」
など、一人も存在していません。
トースターも、扇風機も、エアコンも、
「電気の力が、それぞれの形で表現されている媒体」
に過ぎないように、この世界の70億以上の人間はすべて、
「意識の中の無限の概念が、それぞれの形で表現されている媒体」
に過ぎないのです。
あなたは、トースターではありません。
もちろん、扇風機でも、エアコンでもありません。
あなたは、
「70億の媒体の中の一つ」
ではなく、
「そのすべてを、外側から静かに見守っている存在」
です。
自分を、
「願望を実現しなければならない、小さな媒体」
だと思い込んで、実在しない制限をかけ続けるのは、もうやめましょう。
あなたの世界は、今この瞬間も、至福と平安に満ちた、ClearでCalmな世界であり続けています。
– Clear –