引き寄せの真理|001. エゴ

エゴとは、何でしょうか?

 

エゴとは、

  • 自己同一性
  • 「これが自分だ」という認識のこと

そんな定義に出会ったことがあるかもしれません。

 

ですが、本当に必要なことは、そういうことではないのです。

そういった定義にとどまっている限り、あらゆる最善だけが存在する、至上の引き寄せの世界を見ることはできません。

 

このエゴというものの「本当の正体」を知っていただくことが必要なのです。

それを本当に理解すれば、あなたにとっての最善は、あなたが何もしなくても、すべて、ただ自然と起こっていきます。


《検索から来られた方へ》

このサイトの記事は、冒頭でお伝えしている重要な真理を前提としています。

お時間のある方は、こちらからお読みください。(※新規タブで開きます)


エゴとは「本当は」何なのか?

冒頭の重要な核心部分のお話の中で、この世界の完璧性を歪めてしまう、

「〈私〉という幻想の行為者」

の存在についてお話ししました。

 

その〈私〉という存在が、この「エゴ」や「自我」と呼ばれているものです。

 

このエゴという言葉にはさまざまな意味付けがされてしまっているために、そのお話の中では、あえて〈私〉という表現を使っていましたが、そのさまざまな意味付けというのが、先ほどの、

  • 「自己同一性」や
  • 「これが自分だ」という認識のこと

といった定義と、それに付随するさまざまな属性です。

 

引き寄せということに関して言えば、

  • エゴは引き寄せの障害になるので、取り除かなければならない 
  • 願望を引き寄せるためには、エゴとの戦いに打ち勝たなければならない

などというふうに、エゴというものには、引き寄せを邪魔する障害物や、戦うべき敵といったような属性が与えられています。

 

そして、それを知った多くの人たちが、幸せな引き寄せを実現させるために、エゴを取り除こうと懸命に奮闘しているのです。


ですが、本当は、

「そうやってエゴというものに定義や属性を与えることそのものが」

あなたを「引き寄せられない」が存在する世界にとどめてしまっているのです。


本当は、エゴは、取り除くべき対象でもなければ、戦うべき相手でもありません。

もちろん、受け入れるべきものでもなければ、味方につけるべきものでもありません。

 

エゴには、属性などないのです。

なぜなら、エゴなどというものは、どこにも存在しないからです。

 

あえて、エゴというものに定義を与えるとしたら、それは、

  • 幻想
  • あなたの間違った思い込み

といったものでしかありません。

 

小さな子供向けのお話の中で、

「風さんが、フーっと息を吹いて葉っぱさんを吹き飛ばしてしまいました」

と言っても、

  • 「吹き飛ばしている風さん」も
  • 「吹き飛ばされている葉っぱさん」も

実際に存在するわけではありません。

 

それはただ、風や葉っぱというものに架空の人格を与え、空想のお話をしているだけであり、実際には、ただ「風が吹いて葉っぱが飛んでいる」という、

「行為者のいない自然な出来事」

が起こっているだけなのです。

 

このエゴの属性や、エゴとの戦いというのも、それと全く同じことです。

 

エゴなどというものは、最初から、どこにも存在しません。


  • 存在しないものと戦うことができるでしょうか?
  • 存在しないものに打ち勝つことができるでしょうか?
  • 存在しないものを受け入れることができるでしょうか?

 

存在しないものは、ただ存在しないのです。

 

  • 存在しないものが、悩みの種になり得るでしょうか?
  • 存在しないものに、引き寄せを邪魔することなどできるでしょうか?

私たちは、何もないただの空間に、定義や属性を与えたりはしません。

「そこに何かがあるから」その何かに定義や属性を与えるのです。

 

エゴに定義や属性を与えることは、そこにエゴというものが存在していると認めていることと同じなのです。

 

冒頭の核心部分のお話でお伝えした通り、この世界はあなたの意識の中に存在しています。

ですから、あなたがエゴを実在のものと認めれば、あなたの世界にはエゴというものが「実際に存在する」ことになるのです。

 

そして、その「実際に存在するということになったエゴというもの」は、あなたの世界において、

  • 「引き寄せを邪魔する障害」であり
  • 「取り除くべきもの、戦うべき相手」

として存在することになるでしょう。

 

あなたがそこにエゴを存在させている限り、完璧な世界が映し出されている水面は波立ち続け、

「本当はそこに当たり前に存在している、完全なる至福と平安の世界」

は覆い隠されたままになってしまうのです。

幻想のエゴが、幻想の不足を生み出す

冒頭のお話でお伝えした通り、この世界には、ただ「完璧な全体だけ」が存在しています。

そこには、部分という問題は、はじめから一切存在しません。

 

目の前に鳥がいたなら、そこにはただ「鳥」がいるだけであって、自然な見方をしている限り、

「そこには、羽とくちばしと目と足としっぽがあって、それが鳥という全体を構成している」

などというおかしな話は出てきようがないのです。

 

ですが、エゴという幻想の個人があなたの世界に生み出されてしまうと、その幻想のエゴには、限られた一部分しか見ることができません。

 

完璧な全体を部分に分割してしまうと、それは途端に、「無数の完璧ではないものの集まり」になってしまいます。

 

  • 羽には、食べることができず
  • くちばしには、飛ぶことができず
  • 目には、歩くことができず
  • 足には、見ることができず

「すべての機能と性質を兼ね備えた完璧なもの」は、何一つ存在しないということになってしまうのです。

 

つまり、分割された部分しか見られないエゴという幻想をそこに存在させてしまうと、あなたの世界は常に、

「すべてが、どこか欠けていて、不十分で、不完全」

ということになってしまうのです。


こうして、この文章を読んでくださっているということは、あなたには今、何らかの引き寄せたい願望がおありになるのでしょう。

 

誰も、すでに持っているものを引き寄せたいなどとは思いませんから、あなたが引き寄せたいものは、

  • 今のあなたが持っていないもの
  • 今のあなたに足りないもの

であるはずです。

 

ですが、本当は、不完全な部分などというものはないのですから、あなたは何も引き寄せる必要などないのです。

 

それは、

「そんなものなどなくても、あなたは今のままでも十分に幸せなのですよ」

というようなお話ではありません。

 

そうではなく、あなたは本当に、今望んでいるその願望を引き寄せる必要がないのです。


おそらく、今のあなたはまだ、

「自分はこの世界の中でたくさんの行為をしている行為者=〈私〉という個人だ」

という根本的な誤解を完全に信じ込んでしまっている状態でしょうから、今のあなたには、

「何も引き寄せる必要などない」

という言葉の真意は、なかなか理解できないかもしれません。

 

自分を、この世界の中の行為者だと信じ込んでいるというのは、

「自分はくちばしであって、空を飛ぶことができないので、空を飛べる能力を引き寄せたい」

と信じ込んでしまっているのと全く同じことです。

 

ですが、本当は、あなたは何も引き寄せる必要などなく、ただ、

「自分はくちばしという部分ではなく、鳥という完璧な全体だった」

と気がつくだけで、あなたは空を飛べるようになるのです。

 

正確には、「飛べるようになる」のではなく、

  • 「自分は空を飛ぶことができない」という間違った思い込みが消えて
  • 「自分は最初から空を飛ぶことができるのだった」と本当のことを思い出す

というだけのことです。


「自分は個人であり、〈私〉という行為者である」

=「この世界にはエゴというものが存在する」

という思い込みを持ち続けている限り、あなたには、

  • 引き寄せたいことや
  • 引き寄せられないこと

が存在し続けます。

 

ですが、それはただ単に、幻想のエゴが生み出してしまった、幻想の不足に過ぎません。

 

本当に、必要なことは、ただ、

「その幻想が幻想でしかなかったことを確認する」

という、シンプルなことだけなのです。

エゴを分析することをやめる

お話の中の「風さん」や「葉っぱさん」のように、エゴとは単なる「思い描かれた概念」に過ぎません。

 

ですが、

  • 風さんは、なぜ葉っぱさんを吹き飛ばしてしまったのだろうか?
  • 風さんは、もっと優しくなって葉っぱさんと仲良くするべきだ
  • 風さんはひどい
  • 葉っぱさんはかわいそうだ

などと言い続けていると、あなたの世界の中で、「風さん」や「葉っぱさん」は、だんだんと実在性を得ていってしまいます。

 

同じように、

  • エゴとはこういうものだ
  • エゴにはこのように対処しなければならない

と言い続けている限り、あなたの世界には、エゴが存在し続けることになってしまいます。

 

そして、エゴが存在し続ける限り、不足も、不安も、不満も、同時に存在し続けることになってしまうのです。


このサイトの中でも、時には、

  • あなたに安心していただくため
  • あなたに、よりスムーズに理解していただくために

エゴというのはこういうものだ、といったお話することがあるかもしれません。

 

ですが、本当に重要なことはただ一つ、

「エゴなどというものはどこにも存在しない、単なる概念、幻想に過ぎないのだ」

ということをしっかりと理解し、その理解を浸透させていく、ということだけです。

 

ですから、どうぞ、エゴへの対処を始めないようにしてください。

エゴというものの属性を分析しないようにしてください。

存在しないエゴとの、勝つことも負けることもない、終わりのない戦いを始めないようにしてください。

 

エゴはただ存在しない。

ただそれだけです。

 

そしてあなたは、幻想のエゴとは何の関係もない、完全なる至福そのものの存在です。

 

お時間のあるときには、何度も繰り返し、冒頭の真理のお話と、ここでお伝えしたお話をお読みいただき、間違った根深い誤解を、正しい理解で上書きしていく作業を続けていってください。


あなたの世界は、今この瞬間も、至福と平安に満ちた、ClearでCalmな世界であり続けています。

– Clear –


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