世界は、あなたの意識の中に存在しています。
では今度は、その意識の中に世界のすべてが存在している「あなた」というのは一体何なのか、少し確認してみましょう。
「あなた」がいる場所
まだ、実際に世界があなたの意識の中に存在しているということを、実体験として確認していただく前の段階では、少しふんわりしたお話に聞こえるかもしれませんが、
「この世界のすべてが、あなたの意識の中に存在している」
ということは、誰でも確認することのできる確かな事実です。
では、
「あなたが、あなたの意識の中に存在している」
ということは、ありえるでしょうか?
この世界の「すべて」は、あなたの意識の中に存在しています。
「すべて」とは、文字通りすべてのことであり、あなたが「自分」と呼んでいるその体も含みます。
では、改めて考えてみてください。
「あなたが、あなたの意識の中に存在している」
ということは、論理的に考えて、ありえるでしょうか?
もう一つ、違う見方をしてみましょう。
あなたの意識の中に、「実体を持った物体」は存在できるでしょうか?
意識とは、もちろん、
- 形のない
- 空間とも呼べない空間
です。
その形を持たない、空間とも呼べない空間の中に、
「実体を持った、確固たる物体」
が存在することができるでしょうか?
前のページでお話しした通り、意識の中に存在しているものの全ては、意識そのものでできています。
その意識に形がないのであれば、その中に存在するものの全ても、形がないはずです。
では、あなたには本当に形があるのでしょうか?
ここからわかることは、少なくとも、
- あなたは、体という形を持った、世界の中にいる一個人ではないし
- 世界というものもまた、形を持った確固たる存在ではない
ということです。
「あなた」の中に浮かび上がる夢の世界
では、あなたが「自分」と呼んでいるその体や、世界の中のさまざまな人やものは、一体何なのでしょうか?
それを理解していただくために、夜眠っているときに見る夢に例えてお話ししてみます。
夢の中には、たくさんの人や物が登場しますが、そのすべては実在のものではなく、
「あなたの意識の中に浮かび上がっている、単なるイメージ」
です。
その中にはあなたが「自分」と思っているその人も登場しますが、本当のあなたはベッドで眠っているだけなのですから、そのあなたが実際に夢の中にいるはずはありません。
つまり、その人もまた、
「あなたの意識の中に浮かび上がっている、単なるイメージ」
に過ぎません。
それでも、その夢がそこに浮かび上がっている間は、あなたは自分がその夢の世界の中にいる一個人だと完全に信じ切って、その中で起こるさまざまな出来事を経験します。
ですが、繰り返しお伝えしている通り、
- その世界のすべては「単なるイメージ」であり
- その中でいろいろなことを経験している「あなたという人」も、やはり「単なるイメージ」
です。
では、あなたが今この文章を読んでいる、この「目覚めた状態で経験している世界」を、その夢の世界と比べてみましょう。
この世界は、あなたの意識の中に存在しているとお話ししました。
つまり、それは眠っているときに見ている夢の世界と全く同じです。
この世界の中には、実体を持った物体は存在し得ないとお話ししました。
つまり、それは眠っているときに見ている夢の世界と全く同じです。
この世界の中には、自分の意志で行動している行為者というものは存在せず、すべてはただ自動的に起こっているとお話ししました。
つまり、それは眠っているときに見ている夢の世界と全く同じです。
つまり、この「目覚めている世界」は、夜眠っているときに見ている夢の世界と、何も変わらないのです。
夜夢を見ている時、あなたは完全に、それが現実の世界だと信じ切っています。
というより、「これは現実かどうか」などと考えることさえないでしょう。
その現実のように思える世界の中で起こっているさまざまなことが、すべて単なるイメージに過ぎず、実際には何も起こっていなかったと理解できるのは、目を覚ました後だけです。
つまり、それを理解できるのは、
「ただベッド眠っていただけの、本当のあなた」
だけあり、夢の中のあなたではありません。
夢の中の登場人物には、決して真実を理解することはできないのです。
目を覚ましてみれば、夢の世界が現実ではないことはこんなにも明らかなことですが、夢の中では、決してそれを信じることはできないのです。
今この文章を読んでいるあなたもまた、この時点で、このお話が真実だと100%確信することはできないでしょう。
なぜなら、あなたは今はまだ、この世界が現実だと信じている状態だからです。
今のあなたは、「夢の中のあなた」です。
ですが、目を覚ましてみれば、この世界が現実ではないことは、明らかすぎるくらい明らかなことなのです。
ですから、今のあなたがこのことを信じられるかどうかは、全く重要ではありません。
むしろ、信じられなくて当然なのですから、気にせずそのまま、夢の世界から出るためのお話の続きを読んでいってください。



