冒頭の重要な真理のお話の中で、野球の例え話をしました。
その同じ例えを使って、引き寄せと呼ばれる出来事が起こるとき、
「本当は何が起こっているのか」
をご説明してみたいと思います。
これが本当に理解できれば、あなたにとって大きな安心材料になるでしょう。
ぜひ、丁寧にお読みになってみてください。
「野球という概念」が現れるとは、どういうことか?
あなたの意識の中にある世界で、無限の概念の中から、「野球」という概念が形を取って現れるとき、そこには、その必然的な構成要素として、
- 野球をする人
- 野球に必要な道具
- 野球に必要な場所
- 野球ができる状況
といったもののすべてが含まれることになります。
まず、「野球をする人」がいなければ、「野球」という概念が形になることはできません。
例えばもし、あなたがその「野球をする人」であった場合、あなたに、
- 「野球をしたい」とか
- 「野球をしよう」
という思いが起こらなければ、野球という概念が形になることはできません。
ですから、「野球をしたい」という願望は、「野球」という概念に必然的に含まれている、構成要素の一つなのです。
もちろん、「野球をする人」には、「野球をする能力」も当然、備わっています。
あなたに「野球をしたい」という自然な思いが湧き上がってきたなら、あなたは必ず、バットやボールやグローブといった、野球をするのに必要な道具を手に入れることになります。
なぜなら、それらの道具なしには、「野球」という概念が形になることはできないからです。
あなたが自然にしている限り、
「野球をしたいのに、道具が手に入らない」
ということは、起こりえません。
あなたが、野球をしたいと思い、そのために必要な道具を手に入れたなら、当然、あなたは必ず、
「野球ができる場所」
を見つけることになります。
野球ができる場所がなければ、「野球」という概念が形になることはできません。
あなたが野球ができる場所を見つけたときには、
- 一緒に野球をするためのチームメイトも必ず現れることになりますし
- 野球をすることになっている日に、土砂降りの雨が降るようなこともありません
チームメイトがいなければ、「野球」という概念が形になることはできませんし、土砂降りの雨でも、やはり「野球」という概念が形になることはできません。
冒頭のご案内の中で詳しくお話ししましたが、このとき、あなたは本当は、
「野球をする人」
なのではなく、
「野球という概念そのもの」
なのです。
鳥のくちばしも、足も、羽も、しっぽも、すべてはただ鳥であるように、野球という概念が表現されるための構成要素の全ては、ただ野球であるだけなのです。
そして、同じように、
- 野球に必要な道具も
- 野球に必要な場所も
- 野球ができる状況も
すべてはただ、「野球という概念そのもの」であるだけです。
ただ「野球という概念だけ」がそこに現れているとき、その中に当然含まれている必要要素のどれか一つでも欠けてしまうということは、起こりえません。
そんなことがあれば、「野球」という概念が形になることはできないのですから、当然のことです。
もし、よくわからないと感じる方は、ここまでのお話を、もう一度丁寧に読み返して、整理してみてください。
すべては「引き寄せ」ではなく「単なる必然」
野球という概念が形になるとき、その中に必然的に含まれているすべての要素は、必ず同時に現れることになります。
それは、ここまでのお話を冷静にお読みいただければ、明らかなことでしょう。
どれか一つの要素でも欠けていれば、「野球」という概念が形になることはできないのですから、当然のことです。
では、ここまでのお話の中のどこに、
「引き寄せ」
などというものが登場したでしょうか?
すべてはただ、野球の一部であるので、野球という概念の現れに当然含まれていただけのことです。
その中のどこに、引き寄せるとか引き寄せないというお話が関わっていたでしょうか?
この世界で「引き寄せ」と呼ばれているものは、単なる、当たり前に起こる、当たり前の出来事を、
「自分が何かをする行為者であり、主体である」
と思い込んでいる幻想の〈私〉が、「〈私〉から見た目線で」言っているだけのものであり、実際には、そのようなものはどこにも存在しないのです。
小さな限られた存在である〈私〉には、不完全な世界しか見えないので、〈私〉の見ている世界には、引き寄せが存在すると同時に、
「引き寄せられない可能性」
も存在し、
「引き寄せられないかもしれない不安」
などという、おかしなものも存在しています。
ですが、もう一度改めて、このお話を読み返してみていただければ明らかなように、事実は、
- 引き寄せもなければ
- 引き寄せられない可能性も
- 引き寄せられないかもしれない不安もなく
すべては単なる思い込みに過ぎないのです。
暗闇で風に揺れているカーテンをオバケだと信じている人にとっては、オバケは実在し、恐怖も実在します。
ですが、それが単なるカーテンであるという事実がわかっている人にとっては、オバケも、恐怖も、どこにも存在しません。
あなたが、
「引き寄せなどというものはどこにも存在しないし、それゆえ、引き寄せられない可能性も、引き寄せられないかもしれない不安も、一切、何も存在しないのだ」
と「本当に」理解すれば、それらの幻想は、一瞬にしてすべて消え去ってしまうのです。
「望んでいる出来事を引き寄せて幸せになりたい」
と願うならば、すべきことは本当に、
「その間違いをしっかりと、根本から正すこと」
ただそれだけなのです。
あなたの世界は、今この瞬間も、至福と平安に満ちた、ClearでCalmな世界であり続けています。
– Clear –